食品1%でも通販の予約・定期便は8%?2027年1月1日の販売条件で決まる注文

2027年4月から食品の消費税率が1%になっても(法案成立が前提)、通信販売の予約注文や前払いの定期便には8%のまま残るものがあります。ネットショップの注文に当てはめて、国税庁Q&Aの条件を整理します。

4月以後に届ける食品が8%のまま残るのは、どんな注文?

2027年4月1日以後に届ける食品でも、次の2つに当てはまる注文は1%ではなく8%です(国税庁Q&A 問1-6)。

1つ目は通信販売で、2027年1月1日より前に販売条件を示し、4月1日より前に申込みを受けた注文です。2つ目は、2027年1月1日より前に結んだ定期便の契約で、4月1日より前に代金を受け取っている分です。

どちらも、1%を前提にした販売条件や契約になっていれば1%です。また、この扱いは事業者が選べるものではなく、条件に当てはまれば8%になります(問1-6)。

食品の消費税率1%は、2026年9月15日に閣議決定された大綱にもとづき、法案が国会で成立した場合の内容です。この記事も、法案の成立を前提に国税庁Q&A(令和8年9月)をもとに整理しています。2026年10月8日時点で、法案はまだ成立していません。

ネットショップの商品ページも「販売条件の提示」に入る?

国税庁Q&Aは、新聞、テレビ、チラシ、カタログ、インターネット等の媒体を通じて販売条件を示すことを「販売条件の提示」としています(問1-6 注2)。インターネットで価格などの販売条件を示す方法も含まれます。

販売条件をいつでも示せる状態にある場合(たとえば、販売条件を載せたカタログの印刷が終わった場合)も、提示に含まれます(問1-6 注2)。

申込みには、インターネットを使った申込みや、口座への払込みによる申込みが含まれます(問1-6 注3)。ネットショップのカートで受けた注文は、インターネットを使った申込みです。

つまり、2026年12月31日までに商品ページで示した条件で、2027年3月31日までに受けた注文は、1%を前提にした条件でなければ、4月以後に届ける分でも8%になる候補です。

国税庁Q&Aには、1月1日以後に商品ページの価格や条件を変えた場合の例はありません。価格を変えた商品の注文が当てはまるか迷う場合は、税理士に確認してください。

注文の例ごとに、4月以後に届ける分の税率を見る

国税庁Q&A 問1-6の条件を、ネットショップの注文の例に当てはめます。どの例も、2027年4月1日以後に食品を引き渡すものです。

引き渡した日(売上を計上する日)が4月1日より前なら、原則どおり8%です。出荷した日と届いた日のどちらで売上を計上しているかで、3月末に出荷した注文の扱いが変わることがあります(問1-3・問1-4)。

注文の例4月以後に届ける分の税率国税庁Q&A
2026年11月から商品ページで予約を受け付けた、母の日ギフトの食品。2027年3月にネットで注文を受け、5月に発送8%(通信販売の条件に当てはまる)問1-6(2)
上と同じ予約で、商品ページに「2027年4月1日以後のお届け分は消費税率1%で販売します」と示していた1%(1%を前提にした販売条件)問1-6(2)
2027年1月以後に初めて商品ページを公開した予約。3月に注文を受け、4月に発送1%(販売条件を示したのが1月1日以後なので、通信販売の条件に当てはまらない)問1-6(2)
2027年4月1日以後に受けた注文1%(申込みが4月1日以後なので、通信販売の条件に当てはまらない)問1-6(2)
不特定多数の人に毎月届ける食品の定期便。2026年12月に契約し、2027年3月までに6か月分の代金を前払いで受け取った前払いで受け取った分は8%(定期便の条件に当てはまる)問1-6(1)
上と同じ定期便で、4月以後に毎回の代金を受け取る回定期便の条件には当てはまらない(4月1日より前に代金を受け取った分に限るため)。通信販売の条件との関係はQ&Aに例がない問1-6(1)
2027年1月1日以後に、定期便の金額を4月から1%の金額に変える契約をした1%(1月1日以後に契約金額を変えた場合)問1-6(1)

1%を前提にした販売条件とは?

国税庁Q&Aは、1%を前提にした販売条件の例として、次の2つの書き方を挙げています(問1-6)。

1つ目は「令和9年4月1日以後に販売を行うものは消費税率1%による」という定めです。2つ目は「販売価格は●●円(消費税率1%への変更があった場合には■■円とする)」という定めです。Q&Aの図では、税込10,800円(8%込み)と、1%に変わった場合の税込10,100円(1%込み)を並べた例が示されています。

定期便の契約も同じで、「令和9年3月まで月額10,800円(8%込み)、4月から月額10,100円(1%込み)」と契約で定めていれば、4月以後の分は1%です(問1-6)。

このような定めを示しているかどうかで、4月以後に届ける分の税率が8%と1%に分かれます。販売条件の書き方は、税理士と相談して決めてください。

4月以後の売上の帳簿では、何を確かめる?

2027年4月以後しばらくは、同じ食品の売上が8%と1%に分かれます。上の表に当てはまる予約や定期便の分は8%、それ以外は1%です。3月までに売った食品の4月以後の返品も8%です(問1-5)。

帳簿に載せる前に、カートの注文データに付いた税率が上の表の条件と合っているかを確かめます。カート各社が、経過措置で8%になる注文をどう扱うかは、各社の案内を確認してください。

2026年12月31日までに確認しておくこと

販売条件を示した日が、8%と1%を分ける条件の1つです。年内に、4月をまたぐ注文について次を確認しておきます。

  • 予約を受けている食品2027年4月以後に届ける予約の商品ページを、いつから公開しているか。1%を前提にした条件を示しているか(問1-6)
  • カタログ・チラシ紙のカタログやチラシで販売条件を示している場合は、その印刷が終わった日と、示した条件(問1-6 注2)
  • 定期便の契約日定期便の契約を2027年1月1日より前に結んでいるか。1月1日以後に金額を変える契約をしたか(問1-6)
  • 定期便の代金代金を前払いで受け取っているか、毎回受け取っているか。前払いの分は4月1日より前に受け取ったかどうか(問1-6)
  • 売上を計上する日売上を出荷した日と届いた日のどちらで計上しているか(問1-3・問1-4)
  • 判断に迷う注文条件に当てはまるか迷う注文は、顧問の税理士か国税庁の窓口に確認する

法案の成立後に、内容を見直します

この記事は、国税庁の「飲食料品に係る2年間の消費税率引下げに関するQ&A」(令和8年9月)をもとに整理したものです。このQ&Aは、法案が国会で可決・成立した場合の内容として公表されており、今後、問の追加や改訂が予定されています。

法案の成立や国税庁Q&Aの改訂が分かり次第、この記事を更新します。個々の注文の扱いは、国税庁の案内を確認し、判断に迷う場合は税理士に相談してください。

公開日:2026年10月10日

最終更新日:2026年10月10日

変更点:食品の消費税率1%について、通信販売の予約と定期便で8%のまま残る注文の条件を、国税庁Q&A 問1-6をもとに整理しました。

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